ステンドグラス紹介

シカゴ美術館のシャガール

シカゴは19世紀・20世紀のステンドグラスが多く残り、ガラス工芸が盛んな地域です。

アメリカの工芸で一番大きな団体のアートフェアが開催されることも多く、有名な建築も多いです。

私がシャガールのステンドグラスに出会ったのはフランスのランスにある大聖堂にある窓が最初で

それ以来、ドイツ・ニース・チューリヒ・ニューヨーク・イギリスなど巡りました。

シカゴ美術館にある「アメリカの窓」という作品はシャガールにしては小さめの窓ですが、心が温かくなる作品だと思います。

ムサビで知り合った方がシカゴにお引越しされたので、そこでお世話になりながらアートフェアを見たり、美術館や建築を見たり

現地の日本人の会やご近所のパーティに参加したり、貴重な体験をたくさん出来たことが懐かしいです。

シカゴ美術館ではちょうどデヴィッド・ボウイ展が巡回されていて、素晴らしかったです♪

ルイス・サリヴァンやミース・ファ・フェル・ローエなどが建てた建築はアーツ&クラフト運動の一部でもあり

ビルの内外に装飾が施されティファニー工房の大型照明や間仕切り窓などのガラス作品が今も残っています。

シカゴは内陸の街ですがミシガン湖が巨大なので、日本人の私には海にしか見えない。湖畔沿いに高層ビルが並び、光が柔らかく、街中にアート作品があり美しい印象でした。

お友達に連れて行ってもらったシカゴピザやキャラメルポップコーンなどカロリー高めのお食事も好きでした。

私が旅先でいつも思うのが、日本は照明が明るすぎるってことです。

後から素敵だったなぁーと思い返す空間は、ほとんどが暗めの照明です。

光が届かない余韻みたいな場所に想像力が必要で、視覚以外の感覚が研ぎ澄まされることもあるし、ほっとする瞬間もあると思います。

ステンドグラスの照明も電球が明るすぎると、ガラスの中に見える繊細な色やテクスチャーを飛ばしてしまいます。

暗い空間の中で出来るだけ最小限の灯りで、ほんのり移るガラスの色影も含め楽しんで欲しいと思います。

すぐには気づかない微妙な違いが手作りの味わいでもあり、一つ一つの個性なので

手元に置いて、長年楽しんでいるうちに発見する魅力が愛着に繋がるとも思います。

シャガールのステンドグラスは青いものがほとんどで、青の被せガラスの表面を薬品で溶かすことでグラデーションを出して

その上に影や色を加えて焼成して作ります。

窓の前で長い時間を過ごしていると段々見えてくる色や影がたくさんあって、シャガール本人が加筆した動きや息遣いまで感じられることもあります。

その意図やパッションを想像しながら鑑賞する時間が楽しいので、シャガール作品に出会うことがあれば是非ゆっくり時間を使って鑑賞してみてください。

きっと青の世界が心の奥に残って気持ちいい体験が出来ると思います。

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  • この記事を書いた人

寺坊 侑烏 Yuu Jibo

旅好きガラス作家。制作の傍ら、ガラスが使われている空間を歩いて探している。今までに20年以上、20か国以上、見つけたステンドグラスは数知れず。女一人、ほとんどボディランゲージで現地で愛される現代の窓を見つけるたびに感動と感謝の涙が止まらない。

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